石垣島ファンダイビング&体験ダイビング&ライセンススクール日記スタートです
今日は、ちょっと真面目にサンゴのお話を
石垣北部は昔から石垣の中でも、と~っともサンゴがきれいなエリアでした。
これは、私が石垣にやってきた2006年当時のサンゴ
伊原間のアウトリーフはどこもこんな感じで、サンゴがいっぱい!!
お客様からリクエストで「サンゴが見たい!」と言われれば、「どこを潜ってもサンゴはいっぱいなので、たくさん見れますよ~!」と答えていました。
が、、、2010年前後にサンゴを食べるオニヒトデの大発生が
もともとサンゴがきれいなこのエリアは、彼らの格好のエサ場になりました。
いたるところに折り重なるようにいるオニヒトデに、サンゴは食べつくされちゃいました。
やっとオニヒトデの姿が見えなくなってきたと思った2016年、、、
今度は夏に水温が高い期間が長く続き、わずかに残ったサンゴたちもこの年の水温上昇で大半が死んでしまいました
(水温が高い状態が続くと、サンゴは死んでしまいます)
この数年はサンゴにとって苦難の時期でした
この辺りのサンゴの写真を探してみたのですが、この惨憺たるサンゴの状態を残している写真は見つからず、、、
当時は、伊原間沖のサンゴがなくなり、ほかのエリアのポイント開発もしたので、この辺りを潜る機会がかなり減っていたというのも、写真がない要因かな?
そんな壊滅状態だった伊原間沖のサンゴに復活の兆しが見え始めたのが2018年頃
まだ小さく、岩肌もたくさん見えますが、たくさんのサンゴが育ってきているのが分かりますよね
この子たちが順調に成長を続けてくれ、2021年にはこんな感じに
自然と笑顔になってしまうほど美しいサンゴの復活です
スタッフもお客様もこのため息が出るほど美しいサンゴにたくさん癒されました
そして、そんな美しいサンゴたちに昨年2022年夏に事件が起きました
知っている方も多いと思いますが、昨年の夏、石垣には台風が全然来なかったんです。ふつうは6~8月にかけて何回か台風がやってきます。それが、昨年は9月になるまで台風が1つも来なかったんです
「台風来なくてよかったね~!」というのは陸に住んでいる私たち人間のお話。
自然界、特に海では、台風が来て水中がかき混ぜられることによって、上がりすぎた水温が下がるというメリットがあるんです。
サンゴにとっては、夏場に上がった水温を下げてくれる救世主です。
そんな台風の来なかった2022年の夏、水中世界では大変なことになっていました。
まだ普通の状態、2022/7のサンゴ
相変わらず、美しいサンゴの世界が広がっています!
サンゴが悲鳴を上げ始めた2022/8中旬
ほとんどのサンゴがパステルカラー~白色になってきてしまいました。
正常な色をしているサンゴはごくわずか。
水温が高い状態が続くと、サンゴに住んでいる褐虫藻がいなくなってしまい、サンゴが白くなっていきます。
褐虫藻がいなくなって白くなっても、サンゴがすぐには死にはません。
水温が下がって、褐虫藻が戻ってきてくれれば、徐々に色も戻って、また元気になってくれるので、、、
この辺りで、台風が来てくれればまだ助かるサンゴは多かったと思うのですが、、、台風は来ず、、、
そして、2022/9月末のサンゴ
9月に入り台風が毎週毎週やってきましたが、時すでに遅し、、、
白くなったサンゴに褐虫藻が戻らず、そのまま死んでしまったものがたくさん。
死んだ白いサンゴには、徐々に藻が生えて茶色くなっています。
その後、冬場の北風シーズンに突入したこともり、このポイントに入る機会もほとんどなかったのですが、ここ最近、また行ってみたら
2023/3現在
もちろん、石灰化して死んでいるサンゴもたくさんなのですが、そんな中にも、元気に生き残っているサンゴの姿があることに、驚くとともに、とって~もうれしくなりました
や、、、とはいっても、以前のあの美しさには程遠いんですけど、よくあの環境で生き残ってくれた!!と褒めてあげたい気持ちです!
サンゴと共に生活している魚たちも健在
ということで、今日は私が石垣にきてから17年間の石垣北部のサンゴの歴史を追ってみました!
この日記で使った写真は、ほぼ伊原間沖のコージーの写真です。
2016年のサンゴ壊滅を見た時には、私が潜れるうちにあのきれいなサンゴはもう見れないんだろうなぁとあきらめていましたが、、、
なんと、たった5年後には昨年夏までの美しいサンゴの世界が復活してくれていることを考えると、2016年の白化よりも幾分マシな今回は、きっとあと数年後にはまたあの光景に出会るはず!!自然の力はすごい
いい時も、悪い時も、ずっと同じエリアで観察していると、そこにある幸せに気づけるものですね
石垣島ダイビング体験ダイビング&ライセンススクール日記
本日の担当はドラでした!次回の日記もお楽しみに~
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