◆日記カレンダー

2021年8月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

 < 2021年 8月>

子ガメ、真夏の大冒険!試練を乗り越え大海原へ 2021/08/08

:2021月08日08日 天気:曇り
最高気温:31℃
最低気温:28℃
水温:27℃
スーツ:5mmワンピース

石垣島ファンダイビング&体験ダイビング&ライセンススクール日記スタートです

しばらくぶりの日記更新となってしまいました
台風の影響で数日波が高かったのですが、ちょうどご来店予定のお客様が日程が長くて台風後の日程に変更できて、海はお休みしておりました。
その間にまた子ガメが大海原に旅立ったので、今日は子ガメの観察日記‘再び’です
今回も様々なドラマが今回登場の子ガメはアオウミガメの子ガメです

まずは6月初旬に産卵が確認できている場所!
順調にいくと、7月末ごろに子ガメが出てくるはずでした

その頃を心待ちに過ごしていた7月下旬、なんとー台風6号発生!!!
しかも、ちょうど大潮に当たっていて、高潮警報も出ているという、カメの卵にとっては死活問題まで発生しました

子ガメは砂の中で孵化すると5日間くらいじっと動きません。
孵化後この脱出を待っている間に海水をかぶると、子ガメは窒息してしまってほぼ100%死んでしまいます。まだ卵の中にいる時も同様に窒息してしまうこともあるのですが、こちらの場合はまだ助かる可能性があります。
今回の場所は、卵の中にいるか、もう孵化してしまったかギリギリのタイミングで台風を迎えることになってしまいました。
子ガメたちのことが心配でも見に行くことも出来ない、もどかしい日々を過ごすこと数日。
台風が去った後、店の復旧作業を終わらせて、さっそく見に行ってみました

ビーチに出ると、、、そこは景色が変わってしまっています
台風の風と波によってビーチの景観や地形が変わってしまうんです。
産卵巣を目指すも、目印にしていた岩はおろか、砂もごっそり流されてしまって、場所の特定もままなりません。

この状況を見るに、卵は砂もろとも流された感じだろうと、、、
結局、その日は場所も流された卵や卵の殻などの手掛かりも見つけることができませんでした。

その数日後、何かしらの手掛かりを探そうと再びビーチに行ってみました。
すると、だいたいこの辺だったはずと思われる辺りに、子ガメが脱出した後に出来るような凹みを発見
まさかと思いつつ、少しだけ砂を退けてみると、孵化出来なかった卵と、孵化後の殻が見つかったんです
そして、モゾモゾっと子ガメが2匹姿を現しました

よくよく見ると、海へと続く子ガメの足跡もいくつか確認できます
台風があと1週間遅かったら、ここからもたくさんの子ガメが旅だったはずなのにと思うと残念ですが、全滅だと思ったココからあの台風を乗り越えて、海へと向かった子ガメがいたことがとても嬉しく、感動的でした
後日、ココを掘って調査をしたウミガメ先生は、産卵数(残っていた)は64、未孵化が5で、多分流された物も結構あっただろうということでした。

そして、2箇所目は8月上旬に脱出予定だった産卵巣。
こちらも、台風6号の時にだいぶ水を被っています。
ただこちらは時期的に子ガメはまだ卵の中。無事に生まれてきてくれる可能性が大です

子ガメ脱出の兆候があったので、連日仕事終わりにビーチに見に行っておりました。
いつ、どのタイミングで出てくるかは子ガメ次第、、、とにかく待つしかありません
ビーチに佇むこと3日目の夕方、2匹の子ガメがモゾモゾっと出てきました!

その後に続くのを待ってみましたが、続いて出てくる感じがしない、、、
あれ?これはもしや大脱出が終わって、出遅れ組が出てきたのかも、、、と不穏な空気が流れ始めた頃に、ウミガメ先生からお電話があり、様子を見に今ビーチにいると!
ウミガメ先生も合流して、先生に産卵巣の様子を伺ってもらいます
さすが、長年研究されている先生は、持ってる引き出しが違います!
必殺アイテムを取り出し、チェック!

どうやら、私たちの予感が的中していたようで、「これもう出てるね」と掘り返して産卵調査に突入です!!
アオウミガメお母さんは、砂を深く掘って卵を産みます。
卵を確認するのに、先生も多分80センチは掘ったんじゃないかな。

写真だとあんまり深そうに見えないけど、先生は寝そべって手を奥まで入れて砂を掻き出しているので、かなり深くまで掘ってます。
母ガメにとっても先生にとっても大仕事です

先生は脱出の終わった産卵巣を掘って数を確認されるのですが、まだ涼しい早朝にいらっしゃることが多く、掘り返す時に実際に立ち会えたのは私も今回が2回目です。
とってもいい経験をさせていただきました!

ここの全産卵数は103、未孵化47(うち無精卵2)、56匹の子ガメが海に旅立ちました
中央にあるのが孵化して海に旅立った子ガメの殻で、左側に並んでいるのが未孵化の卵たち。
今までの産卵巣で、こんなに未孵化の卵があったのは見たことがありません。
せいぜい5~6個くらいのことが多いし、7/8に観察した場所では182個全部が孵っていました。
やはり台風の時に海水をかぶった影響が出ている様です

未孵化の物の中にも2種類あります。上の少しオレンジっぽい色をした卵は無精卵、下の様に白色になっている物は有精卵。
この無精卵を割っても、中身は黄身と白身のままです。
有精卵の方を割ってみると、ほぼ完成された形まで成長した子ガメが・・・
海水をかぶったことで窒息してしまい、孵化できずに卵の中で短い命を終えました。
未孵化のすべての卵を割って確認してみましたが、無精卵以外の全てが同じ状態でした。
ここまで順調に成長し、あとちょっとで脱出できたのに、とっても残念

台風という大試練を砂の中にいるうちから経験し、大海原に泳ぎ出た子ガメたち。
大人になるまでには、これから更に大きな試練をいくつも乗り越えなければなりません。

 

子ガメの大冒険は始まったばかりがんばれ~

※子ガメが脱出した後の産卵巣を掘り返していますが、これは資格のある先生のみができることです。資格のない私たちが勝手に掘ることはできません。

石垣島ダイビング体験ダイビング&ライセンススクール日記
本日の担当はドラでした!次回の日記もお楽しみに~

 

【新たなダイビング様式について】
新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、お客様に新たにお願いさせていただく事項がございます。
ご予約時、 こちら  をご確認下さいませ!

 

「ダイビング短期プロ育成制度」奨学生募集開始!

講習費が無料&奨学金を貰いながら約3カ月でダイビングのプロ資格取得を目指すコースです。 詳細は「短期プロ育成/奨学制度」へ