石垣島ファンダイビング&体験ダイビング&ライセンススクール日記スタートです
しばらくぶりの日記更新となってしまいました
台風の影響で数日波が高かったのですが、ちょうどご来店予定のお客様が日程が長くて台風後の日程に変更できて、海はお休みしておりました。
その間にまた子ガメが大海原に旅立ったので、今日は子ガメの観察日記‘再び’です
今回も様々なドラマが今回登場の子ガメはアオウミガメの子ガメです
まずは6月初旬に産卵が確認できている場所!
順調にいくと、7月末ごろに子ガメが出てくるはずでした
その頃を心待ちに過ごしていた7月下旬、なんとー台風6号発生!!!
しかも、ちょうど大潮に当たっていて、高潮警報も出ているという、カメの卵にとっては死活問題まで発生しました
子ガメは砂の中で孵化すると5日間くらいじっと動きません。
孵化後この脱出を待っている間に海水をかぶると、子ガメは窒息してしまってほぼ100%死んでしまいます。まだ卵の中にいる時も同様に窒息してしまうこともあるのですが、こちらの場合はまだ助かる可能性があります。
今回の場所は、卵の中にいるか、もう孵化してしまったかギリギリのタイミングで台風を迎えることになってしまいました。
子ガメたちのことが心配でも見に行くことも出来ない、もどかしい日々を過ごすこと数日。
台風が去った後、店の復旧作業を終わらせて、さっそく見に行ってみました
ビーチに出ると、、、そこは景色が変わってしまっています
台風の風と波によってビーチの景観や地形が変わってしまうんです。
産卵巣を目指すも、目印にしていた岩はおろか、砂もごっそり流されてしまって、場所の特定もままなりません。
この状況を見るに、卵は砂もろとも流された感じだろうと、、、
結局、その日は場所も流された卵や卵の殻などの手掛かりも見つけることができませんでした。
その数日後、何かしらの手掛かりを探そうと再びビーチに行ってみました。
すると、だいたいこの辺だったはずと思われる辺りに、子ガメが脱出した後に出来るような凹みを発見
まさかと思いつつ、少しだけ砂を退けてみると、孵化出来なかった卵と、孵化後の殻が見つかったんです
そして、モゾモゾっと子ガメが2匹姿を現しました
よくよく見ると、海へと続く子ガメの足跡もいくつか確認できます
台風があと1週間遅かったら、ここからもたくさんの子ガメが旅だったはずなのにと思うと残念ですが、全滅だと思ったココからあの台風を乗り越えて、海へと向かった子ガメがいたことがとても嬉しく、感動的でした
後日、ココを掘って調査をしたウミガメ先生は、産卵数(残っていた)は64、未孵化が5で、多分流された物も結構あっただろうということでした。
そして、2箇所目は8月上旬に脱出予定だった産卵巣。
こちらも、台風6号の時にだいぶ水を被っています。
ただこちらは時期的に子ガメはまだ卵の中。無事に生まれてきてくれる可能性が大です
子ガメ脱出の兆候があったので、連日仕事終わりにビーチに見に行っておりました。
いつ、どのタイミングで出てくるかは子ガメ次第、、、とにかく待つしかありません
ビーチに佇むこと3日目の夕方、2匹の子ガメがモゾモゾっと出てきました!
その後に続くのを待ってみましたが、続いて出てくる感じがしない、、、
あれ?これはもしや大脱出が終わって、出遅れ組が出てきたのかも、、、と不穏な空気が流れ始めた頃に、ウミガメ先生からお電話があり、様子を見に今ビーチにいると!
ウミガメ先生も合流して、先生に産卵巣の様子を伺ってもらいます
さすが、長年研究されている先生は、持ってる引き出しが違います!
必殺アイテムを取り出し、チェック!
どうやら、私たちの予感が的中していたようで、「これもう出てるね」と掘り返して産卵調査に突入です!!
アオウミガメお母さんは、砂を深く掘って卵を産みます。
卵を確認するのに、先生も多分80センチは掘ったんじゃないかな。
写真だとあんまり深そうに見えないけど、先生は寝そべって手を奥まで入れて砂を掻き出しているので、かなり深くまで掘ってます。
母ガメにとっても先生にとっても大仕事です
先生は脱出の終わった産卵巣を掘って数を確認されるのですが、まだ涼しい早朝にいらっしゃることが多く、掘り返す時に実際に立ち会えたのは私も今回が2回目です。
とってもいい経験をさせていただきました!
ここの全産卵数は103、未孵化47(うち無精卵2)、56匹の子ガメが海に旅立ちました
中央にあるのが孵化して海に旅立った子ガメの殻で、左側に並んでいるのが未孵化の卵たち。
今までの産卵巣で、こんなに未孵化の卵があったのは見たことがありません。
せいぜい5~6個くらいのことが多いし、7/8に観察した場所では182個全部が孵っていました。
やはり台風の時に海水をかぶった影響が出ている様です
未孵化の物の中にも2種類あります。上の少しオレンジっぽい色をした卵は無精卵、下の様に白色になっている物は有精卵。
この無精卵を割っても、中身は黄身と白身のままです。
有精卵の方を割ってみると、ほぼ完成された形まで成長した子ガメが・・・
海水をかぶったことで窒息してしまい、孵化できずに卵の中で短い命を終えました。
未孵化のすべての卵を割って確認してみましたが、無精卵以外の全てが同じ状態でした。
ここまで順調に成長し、あとちょっとで脱出できたのに、とっても残念
台風という大試練を砂の中にいるうちから経験し、大海原に泳ぎ出た子ガメたち。
大人になるまでには、これから更に大きな試練をいくつも乗り越えなければなりません。
子ガメの大冒険は始まったばかりがんばれ~
※子ガメが脱出した後の産卵巣を掘り返していますが、これは資格のある先生のみができることです。資格のない私たちが勝手に掘ることはできません。
石垣島ダイビング体験ダイビング&ライセンススクール日記
本日の担当はドラでした!次回の日記もお楽しみに~
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石垣島ファンダイビング&体験ダイビング&ライセンススクール日記&ウミガメ日記スタートです
待ちに待ったアカウミガメの子ガメの脱出の瞬間が、昨日突如としてやってきました~
今日のうみの教室日記は、かれこれ2カ月前くらいにご紹介したカメの産卵の続編ですよ
情熱を傾け観察をしていた分、なんだか長文になりそうな気配です~ご容赦ください
通常、ウミガメは産卵の50~60日後に脱出します。‘脱出’???って感じですよね。
こんな状態のことを孵化と言いたくなりますが、でも、実は・・・この5日~1週間前くらいには既に卵を割って孵化しているんですよ。
孵化してすぐに地上に上がってくるわけではないんです!
そして、この孵化したタイミングで卵が割れて体積が減るので、砂が少し沈みます。
孵化後はそのまま砂の中でみんなが孵化して揃うまで待って、みんなでちょとずつ砂を崩しながら地上を目指します。この時に子ガメが動くにつれ、凹みはどんどん大きくなります。
私たちは、まずは、この孵化の兆候の「ちょっと凹み」を見逃さないように産卵後45日過ぎたあたりから観察していくのですが・・・毎日見てたらもうわかんない!!
カニやヤドカリが掘った穴がそれっぽく見えたりもして
今回は74日後の脱出でした
大体の時系列的には・・・
4/7 親カメ上陸&産卵
4/13 ウミガメの研究をしている先生が産卵場所を掘って卵を確認
5/22 産卵場所の辺りがちょっと凹んでるような??孵化の兆候か!?
5/25 5/22の凹みを孵化の兆候とみて、この日から毎日ビーチにチェックに行く
が・・・ぜ~んぜん変化のない日々が続く~~~~~~
きっとこの凹みは孵化ではなくカニだったんでしょうね・・・ガックリ
6/6 この日で産卵後60日を迎える、のに、ぜーんぜん変化なし
水中でカメに出会ったら喜ぶのに、子ガメには全く興味を示さないさつきからは「カメは出てこない説」がそろそろささやかれ始める
6/16 再びわずかな凹みに気づく!今度こそ孵化の兆候???
6/19 朝は前日と変らず、夕方大きい凹み発見
今回の産卵場所は茂みの入り口にあり、ビーチまでの工程は雑草やツルでいっぱい・・・
変化を待つ間に、過保護な私たちは子ガメがビーチに旅立ちやすいように障害物除去を
結局、夜11時頃まで待ってみるも、砂が動く気配もないので、後ろ髪をひかれつつ帰宅
6/20 朝、砂がもぞもぞ動いているのを確認 そろそろか~
子ガメの脱出は基本日没後、暗くなって外敵が少なくなった頃に始まります。
でも、まれに早朝に出てくることもあるみたいなので、要注意!
もぞもぞも7時過ぎには止まったので、仕事をしながら夕方を待ちます。
PM5:00 いつもなら6時~6時半くらいにビーチに行くのに、待ちきれずビーチへ~
PM5:20 産卵場所に到着。そして
産卵床に着いた時に、既にこの状態
こんなに体が出てても、このあと2~3時間このままということもあれば、ちょっとしたら出て来ちゃうこともあって、脱出のタイミングはほんとに子ガメ次第
彼らは時が来なければ動かないんです。
この「時」がなんなのかは、私たちには???です。
下に続く仲間を待ってるのかもしれないし、あたりの様子をうかがってるのかもしれません。
PM5:45 ちょっと動いては寝てを繰り返していたカメたち
その動き方がちょっとずつつ大きくなってきました
夜まで待つ覚悟はできていたけど、もしや明るいうちに出てくるか???
PM5:50 本格的にもぞもぞ始まり・・・ ついに
ついに大脱出がはじまりました
この映像で向かって左側が海に続く道なのですが、子ガメたちは右側の茂みの方に向かって歩き出します。何で!!!海は反対だよ~
左側が砂の傾斜が大きく登りにくいのかと思って少し崩してあげましたが、それでも茂みに向かう子ガメたち・・・空を見上げてその理由がわかりました
この時まだ6時前、石垣の日没は7時半ごろ・・・そう、子ガメの進む茂みの方角にまだ西日がサンサンと輝いていたんです
夜脱出した子ガメは、わずかな月の光を頼りに海に向かいます。
昨日の子ガメたちは、まだ輝いている太陽に向かって歩いちゃったんですね。
いつもなら、子ガメたちが自力で海を目指すようにちょっとの手助けはしても、大きな手助けはしません。
でも、さすがに海とは真逆の茂みにどんどん入って行く子ガメたちを放置はできず、バケツに回収。
日没までちょっと待って放流ました。
放流といっても、子ガメにとってビーチを歩くのも大切な工程なので、砂浜もちゃんと歩いて自力で海を目指してもらいます
水に入った子ガメ
今まで見ていたアオウミガメの子たちと違い、アカウミガメの子ガメは泳ぐのがちょっと下手でした
泳ぎ方もカメの種類によって全然違うことに、びっくり!
アオウミガメの子ガメはせっせと手(?)と足(?)を動かしてあっという間に波に乗って遠くに行っちゃうのに、アカウミガメの子ガメは水に入った最初は手足を使って泳ぐのに、ある程度波に乗ると手は動かしません なんとなく、のんび~り、のほほ~ん悠長な感じで、なかなか沖に行きません。
かわいい光景が長く見れるので、私たちにとっては嬉しかったのですが、外敵に出会わないかとちょっと心配・・・
昨日脱出した子ガメは、約130匹でした。
これは、子ガメが歩いた足あと。子ガメたち頑張りました
リーフを超えて、また何十年後かにこのビーチに帰ってきてね~
最後の1匹が海に帰って行くところまで見届け、今回の子ガメ大脱出は大成功に終わりました
はじめて観察したアカウミガメの孵化&脱出で、気づきも多かった今回。
私がこの大脱出の奇跡の瞬間に立ち会えたのは、一緒に観察を続けてくれたご近所のゲストハウスアンシーのご夫妻のおかげです3週間、3人で頑張りました
お疲れさまでした~&ありがとうございました~
YouTubeにウミガメの子たちの脱出から海へ旅立つまでの動画をアップしたので、こちらもご覧くださ~い
そして、また2週間後にあらたなウミガメの奇跡の瞬間に立ち会うべく、ビーチへ向かいま~す
石垣島ダイビング体験ダイビング&ライセンススクール日記&カメ日記
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